- 汐見稔幸 著
- 224ページ /B6 並製(ソフトカバー)
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0601-1 /Cコード:C0037
3人の子どもの育児を体験した父親であり、教育者である著者が、広い視野から温かなまなざしをもって、現代の子育て事情を深く洞察する。
ひきこもり、少子化、青少年の犯罪、学校教育などについて、一般の人によく知られた子どもをめぐる事件や現実を取り上げながら、問題点と解決につながる指標をしめす。
深刻になりがちな子育て、教育に光を見出させる一冊。
もくじ
1.一人ひとりを大切にしたかかわり
子どもからのサイン
<ふるさと>の人間学
つっぱり少女と園児たち
17歳の心の闇
引きこもり若者百万人の時代
「不登校」という言い方を再考してみては?
ことばの力、ことばの暴力
男の子の成長と<母の愛>
子育てだけが生きがいではなく
わが子をだれかと比べない
「このままでいいよ」というまなざし
2.身体をきたえるということ
身体を「ひらく」ということ
健康な心は健康な身体に
子どもたちに7つの曜日の体験を
川ガキ子ども絶滅の危機
回転ドア巻きこまれ事故に思う
3.支えあい、声かけあって
子化の背景にあるもの
保育園育ちの子
卒園にその子の詩を創作して贈り物に
少年の殺人事件について
父親と育児 ──その新しい動き
4.大人と社会が見せている姿
キング牧師の夢!
障害者の新しい自己主張
これがユビキタス情報社会
『13歳のハローワーク』を読んで
一人前像の崩壊?
おもちゃ文化の貧困
婚外子へのこんな差別
子どもの権利条例か? 責任条例か?
1パーセントを子どものために
5.学校教育の現場から
日本の子どもの学力は低下している?
教育基本法を「改正」するというけれど
夏休みの自由研究は必要?
携帯電話を子どもに持たせるべきか
学校を振り回さないで
<意味>を無視した学力問題
こうすれば学校は変わる
やや長いあとがき ──子育て考現学の試み
著者紹介
汐見 稔幸(汐見 としゆき)
1947年生まれ。
東京大学大学院教育学研究科教授・同大学教育学部附属中等教育学校校長。
専攻は教育学、教育人間学。
著書:
『何度でもやり直せ ― ぼくの体験的子育て論』(ブロンズ新社)
『お〜い父親Part1〔子育て篇〕』(大月書店)
『はじめて出会う育児の百科』(小学館)など、多くの育児・教育関係書がある。