四季のトラピスト修道院を背景に、修友と共に「祈り働く」若き修道士マートンの、司祭叙階前後 ──心燃える弾みの時── 5年半の日記。
さまざまな葛藤の中にも、喜びに満ちた信仰をもって、神の示される目的地に向かう旅は、厳しく、美しく、楽しい。
神と人々のために自己を全面的に奉献してゆく、若さと愛にあふれた日々が楽しく、感動的に描かれています。
もくじ
プロローグ── ニネベへの旅
第一部
盛式誓願を立てて
1946年12月〜1947年12月28日まで
第二部
大修道院長の死
1948年3月14日〜1948年10月10日
第三部
副助祭、助祭として
1948年10月15日〜1949年4月29日まで
第四部
神の祭壇へ
1949年メーデー〜1949年8月31日まで
第五部
巨大な魚とトウゴマ
1949年1月〜1950年4月18日まで
第六部
ヨナのしるし
1950年10月9日〜1952年6月まで
エピローグ── 夜回り
トラピスト修道院の生活について── 高橋重幸『ヨナのしるし──トマス・マートンの日記』の理解を深めるために:木鎌安雄
訳者あとがき
著者紹介
トマス・マートン(Thomas Mertom):
1915年フランス生まれ、1968年バンコクで客死。
トラピスト会司祭
霊的著作家、詩人、作家、霊的指導者、社会批評家
東洋の諸宗教の研究者。
「祈りと働き」の修道生活をしながら、
世界のさまざまな分野の人々とつながりをもって諸問題と取り組み、
彼らの精神的な支柱になった。人種差別や核兵器に反対し、平和のためにも尽力した。
自伝『七重の山』は、アメリカ合衆国でベストセラーになる。
現在も霊的著作物、伝記、書簡、日記、詩集などが世界的に親しまれている。
邦訳書:
『c』(中央出版社)、『キリスト教と禅体験』(エンデルレ書店)、『孤独な中の思索』(ヴェリタス出版社)ほか。
訳者:
五百旗頭明子(いおきべ あきこ)
1945年京都生まれ。通訳・翻訳者。
訳者:
伊東 和子(いとう かずこ)
1953年東京生まれ。日本語教師・翻訳者。
監修:
高橋重幸(はかはし しげゆき)
トラピスト会司祭。