- 女子パウロ会 文 /狩野富貴子 絵
- 32ページ /23×18cm 並製
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0725-4 /Cコード:C8793
戦争で両親を失った、カンボジアの少女チャンタラ。
チャンタラと、日本の大学生タカさんは、難民キャンプで出会いました。
世界の片隅でほんとうにあった、お話。
タイの難民キャンプでチャンタラに出会ったのは、十二年前のことである。彼女もそろそろ年ごろの女の子になっているはずだ。しかし、実際のところ、生きているのか死んでいるのか私には知るすべがない。
・・・・・・
この長いカンボジアの暗黒時代の中で、チャンタラは無数の犠牲者の中の一人に過ぎない。しかし、私にとって彼女との出会いは、あまりに貴重な時間だった。アジアの出来事の一つ一つが、他人ごとではないことを教えてくれたからだ。
平和維持活動に関する議論一つ取ってみても、平和な日本にいると見えにくいアジアの現実。
そんな中で、今、この瞬間にも、フィリピン、東チモール、スリランカ、そしてインドのどこかに、第二、第三のチャンタラが、無言で立ちすくんでいることを、少なくとも知っていてほしい。
──「あとがき」より(
山口道孝・横浜教区司祭)
小学校初級以上向け
[全国学校図書館協議会選定図書・日本図書館協会選定図書]
初版発行:1992年4月1日
並製初版:2013年8月20日
著者紹介
画家:
狩野富貴子(かりの ふきこ)
1945年高知県生まれる。
広告の仕事を経て、絵本・さし絵の世界に入る。
主な作品:
『ゆみ子とゆみ子』(女子パウロ会)、『たぬきのいとぐるま』(ひかりのくに)、『おりづるの旅』(PHP研究所)、『鉢かづき』(ポプラ社)、『ゆうびん受けのうさぎ』(あかね書房)他多数。