- 徐正敏 著
- 132ページ /四六判 並製(ソフトカバー)
- かんよう出版 発行
- ISBN978-4-906902-40-8 /Cコード:C1316
200年以上にわたる韓国のカトリック教会の歴史をコンパクトにまとめた本邦初の概論。
韓国キリスト教史の権威徐正敏教授の「歴史は出会いと葛藤を通して新しい局面を創出する」という一貫した視点で展開される史論は必読。
初版発行:2015年4月1日
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もくじ
序文 歴史の対立を克服する韓国カトリック
第一章 カトリック宣教神学と韓国のカトリック受容課程
「イエズス会」宣教方式と「反イエズス会」宣教方式
日本の「キリシタン」と「イエズス会」
文禄・慶長の役と韓国カトリックの伝来可能性──イエズス会セスペデス神父
イエズス会宣教師と韓国の王子──昭顯世子
中国を往来した使臣たちを通して入ってきたカトリック書籍と韓国の学者たち
韓国カトリックの自発的信仰共同体
韓国人李承薫の北京での洗礼
自生的韓国カトリック教会の設立「仮聖職制度」
韓国カトリック初期教会が直面した最初の宣教神学的葛藤、北京市教の祖先崇拝の禁止
迫害のはじまりと神父の来韓
苦難の韓国カトリックにおける独立教区の創設
第二章 朝鮮時代の党派と実学、そしてカトリック受容の二つのタイプ──黄嗣永と丁夏祥
朝鮮王朝の政治的特徴
朝鮮王朝党派の開始
朝鮮実学の台頭、そして実学派と政治的党派の関係
キリスト教の伝来と受容神学の関係
宗教、思想、文化の移動過程理解のための一つの理論
韓国カトリック初期の土着的、文化適応的受容神学の伝統
丁夏祥とカトリック受容神学における丁夏祥タイプ
黄嗣永とカトリック受容神学における黄嗣永タイプ
第三章 韓国カトリックの受難と信教自由の過程
韓国カトリックの迫害史概要
韓国カトリックにおける最初の迫害
祖先崇拝問題と珍山事件
中国人周文謨神父の殉教と辛酉迫害
カトリック「朝鮮教区」創設以後の己亥迫害と丙午迫害
朝鮮時代の最後のカトリック迫害、丙寅迫害と信教の自由
第四章 日帝下における韓国カトリック戦後の変化
初期新旧教の葛藤と教弊問題
辛丑年 済州島事件
カトリックと旧韓末、韓国民族問題
カトリック信徒安重根など、個人的次元の独立運動
日本帝国の韓国併合に対するカトリックの認識と三・一独立運動、神社参拝
日本帝国統治期の韓国カトリック教会の内部的発展と復興
解放と分断、戦争、韓国カトリックのもうひとつの受難
第二バチカン公会議以後、韓国新旧教間の協力開始
韓国新旧教の共同翻訳聖書と神学分野の協力
韓国カトリックの全面的転換、社会的問題に対する積極的参与と信頼獲得
牽引
著者紹介
徐正敏(ソ ジョンミン)
1956年、韓国大邱生まれ。延世大学神学科卒業。同志社大学神学博(Th.D.)学位取得。
延世大学教授を経て、現在、明治学院大学教授(宗教史、キリスト教学)。
「日本キリスト教史学会」正会員、「東アジアキリスト教交流史研究会」運営委員、
「アジアキリスト教史学会」理事。