- ラニエーロ・カンタラメッサ 著 /太田綾子 訳
- 120ページ /B6判 並製(ソフトカバー)
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0826-8 /Cコード:C0016
神なしの暗闇の中で苦しむ人々を助けるためにも、イエスと深く一致しながら、同じ闇を生きぬいたマザーテレサ。
最も愛されている現代の聖人、コルカタの聖テレサは多くの人に霊感を与えています。
高名な説教師ラニエーロ・カンタラメッサが、十字架上の「イエスの渇き」へのこたえと貧しい人々への奉仕との、マザーテレサにとって、分けることのできない関係や、深い霊性に光を当てた、教皇庁での黙想会講和集。
より純粋な愛へのこの道から、各自が学び実践できることも語る。
もしいつの日か聖人になるとしたら、わたしは"闇の聖人"になるにちがいありません。
地上で、闇の中にいる人たちの光となれるように天国をいつも留守にしているでしょう。
──コルカタのマザーテレサ
マザーテレサが列福されたのは二〇〇三年十月十九日のことでした。その年の待降節に、わたしはマザーについての黙想会を教皇庁で行う機会がありました。
本書はそのときの講話を収めたものです。
──著者序文より
闇に輝く、ある存在。目に見えないその輝きを追って、魂は闇の奥深くへと導かれます……。
・・・・・・
「わたしたち自身よりもわたしたちに親密な、内なる存在の方」、誰にも見られずにはたらくことができるあの唯一の「存在」でなくして、誰が、自分自身を忘れ、あらゆる時間を他者のために費やし、ハンセン病患者を胸に引き寄せ、瀕死の人々を抱きしめるようなことを、「かれら」にさせたでしょうか。
「You-did-it-to-me あなたは - それを - わたしの - ために - した」。マザーテレサはこのことばを指折って数え、「5本指の福音」と呼んでいました。
わたしたちの心に、マザーテレサの「連祷」が響き渡ります……。
──「訳者あとがき」より
女子パウロ会公式サイト Laudate "シスターのお薦め"
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★★★
初版発行日:2021年6月15日
もくじ
序文
1.「故郷を離れて、さあ行きなさい。」
1.聖性の源泉へ
2.ザクロの種
3.よいインスピレーション
4.霊の識別
5.聖霊に導かれるままにする
2.「たとえ死の陰の谷を歩むとも……」
1.夜の闇の中で
2.「荒涼の中にいる」偉人たちと並んで
3.清めだけではなく
4.無神論者と既婚者たちの傍らで
5.わたしたちの小さな夜
3.「生きているイエスを知っていますか?」
1.マザーテレサの生きる意義、イエス
2.愛の実とは奉仕すること
3.「わたしは奉仕するものとしてあなた方の間にいる」
4.それを超えるものを思い浮かべるものができないほどのキリストへの愛
4.「渇く」
1.創造的ことば
2.イエスが求めるのは、与えるため
3.教皇のメッセージ
4.創立者の死の後
5.マザーテレサとベタニアのマリア
訳者あとがき
著者・訳者紹介
著者:
ラニエーロ・カンタラメッサ
カプチン・フランシスコ修道会司祭。
講演者、作家として、国際的に高く評価されている。
1980年、ヨハネ・パウロ二世によって教皇付説教師として任命され、
2020年11月28日教皇フランシスコによって枢機卿に任命される。
彼のスピリチュアリティに関する数多くの著作は、
20言語以上に翻訳されている。
訳者:
太田綾子(おおた あやこ)
1947年 東京に生まれる。
フィレンツェ大学教育学部 イタリア語・イタリア文学科卒業。
教皇庁立ウルバノ大学マーテル・エクレジエ短期大学(宣教カテケージス専攻)卒業。
滞伊26年。
1993年 イタリア語通訳翻訳会社「アド・イタリア』設立。
訳書に
『教皇フランシスコのことば365』(女子パウロ会)がある。
──
女子パウロ会公式サイトLaudateより──
【コルカタの聖テレサ:マザーテレサ (Mother Teresa)とは】
1910年 スコピエ(現在のマケドニア)で生まれる
1928年 ダブリン所在のロレット修道会に入会
1948 年 カルカッタで「神の愛の宣教者会」を創設するため、ロレット修道会を退会。
──貧しい人びとの中で最も貧しい人への奉仕が彼女の生涯の仕事となった。
1979年 ノーベル平和賞を受賞
1997年の没後直ちに列聖調査が開始
2003年 列福
2016年 列聖、聖人と認定される。
→特別企画「マザー・テレサ」