- アントニー・デ・メロ 著 /裏辻洋二 訳
- 230ページ /B6判 並製(ソフトカバー)
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0048-4 /Cコード:C1016
祈りたいがどのようにしていいのかわからない、祈りの道をもっと深めたいという方、また祈りを指導する立場にある方に、心からお勧めします。
祈りの出発点となるエクササイズから、さまざまな祈りを紹介しながら、深い祈りへと導いてくれます。
心と体を静めて、深く集中する、直感能力を育むなどのための具体的な方法は、一条の光を投げかけてくれます。
この本は実践するための手引き書です。
少しずつ読み進めながら繰り返し実践して、ご自分に適した祈りを見つけてください。
日ごとそれを実践していかれるなら、信仰に招き入れられている現実の偉大さを実感できるしょう。
著者「まえがき」より──
私は過去15年間、黙想指導と霊的指導にたずさわって、祈りの道に精進しようとするかたがたのお手伝いをさせていただきました。
その間、じつに多くの人々から、どのように祈ってよいのかわからない、との訴えを聞きました。
正直のところ、そのたびに私はいささか驚きを禁じえなかったのです。
というのも、よく祈れるように手助けするのは、さしてむずかしいことだと私には思えないからです。
・・・・・・
私は、祈りについて次のように考えています。そしてそれは祈りについて指導するときや私自身が祈るときに自らに言い聞かせている根本原則でもあります。
その一つは、祈りは必ずうまくいくはずのものであり、いつかきっと心の深みに祈ることの喜ばしさを感じることができるということです。
もう一つは、祈りは頭よりもむしろ心でなすべきものだ、という点です。
もくじ
知覚を意識する
1.沈黙、この豊かなるもの,
2.体を知覚する,
3.体を知覚する、思考をコントロールする,
4. 思考をコントロールする,
5. 呼吸を知覚する,
6. 息、神の現存,
7. 息をとおして神と交流する,
8. 体を静める,
9. 体で祈る,
10. 神に触れる 他
幻想を用いて祈る
15.幻想から現実へ、現実から幻想へ,
16.祈りの場所,
17.ガリラヤへ帰る,
18.人生、この喜ばしい秘義,
19.人生、この悲嘆に満ちた秘義,
20.憤慨からの離脱,
21.イエスに椅子を,
22.イグナチオ・ロヨラの観想 他
心で祈る
33.ベネディクトの祈り,
34.口で祈る,
35.イエスのみ名を祈る,
36.神のみ名を祈る,
37.あなたを見つめるイエスに祈る,
38.キリストの愛に自己を委ねる,
39.イエスのみ名、イエスへ導くもの,
40.とりなしの祈り 他
著者紹介
アントニー・デ・メロ(Anthony de Mello)
1931年ボンベイ生まれ。
1947年イエズス会に入会。
1961年司祭に叙階。
スペインで哲学、アメリカで心理学を学び、インドに帰って東洋と西洋の霊性の統合、
心理学とイグナチオ的霊性の統合を試み、プーナ市で司牧カウンセリング研究所「SADHANA(サダーナ)」を主宰。
神父はこの研究所で祈りのセミナーを開催したり、インド国内ばかりでなく、
各国に招かれ黙想指導、祈りのセミナーなどを中心に活動しました。
1987年ニューヨークで客死。
主な邦訳著書:
『何を、どう祈ればいいか』,
『小鳥の歌』,
『心の泉』,
『沈黙の泉』,『蛙の祈り』,
『ひとりきりのとき人は愛することができる』(女子パウロ会)。