- 木崎さと子 著 /黒井健 絵
- 24ページ /25×22cm 上製
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0597-7 /Cコード:C8793
世界のあちこちで飢えている子どもたち、身体の世話はしてもらえても、心は見捨てられている子どもたち、たとえ親に見守られていても一人で死んでいく子どもたち……。
こういう子どもたちは、「わたし」の代わりに苦しんでくれているのではないでしょうか。
なにもしてあげられない、と思っても、その悲しみ、寂しさ、孤独を、じっと見つめて真剣に祈れば、神さまは新たな賜物をくださるでしょう。
それをかたちあるプレゼントにして、その子たちに送り届けたい。
「もう一人のわたし」である子どもたちが喜ぶ日を、「クリスマス」として祝いたい。
そんな気持ちを込めて書かれた、お話です。
小さな山小屋のダーチャは、大自然の移り変わりをずっと見つめて、祈ります。
黒井健氏の美しいタッチで描かれた、銀世界に響く澄んだ祈りは、クリスマスの夜にこだまします。
全国学校図書館協議会選定図書
著者紹介
文:
木崎さとこ(きさき さとこ)
1939年、旧満州新京市(現・長春市)生まれ。
6歳で引き上げ後、少女時代を北陸で過ごす。
20代から30代をフランスで暮らし、帰国後、イエスのまなざしの中に現代の日本に生きる意味を見つつ、
表現したいと願って、執筆活動に入る。
『裸足』で文学界新人賞、『青桐』で芥川賞、『沈める寺』で芸術選奨文部大臣新人賞を受賞。
著書:
『鏡の谷』(新潮社)
『山賊の墓』『聖書物語』(講談社)
『夢の記憶―ある神父への手紙』(岩波書店)ほか多数。
絵:
黒井健(くろい けん)
1947年、新潟市生まれ。
新潟大学教育学部卒業後、出版社に入社。絵本編集の仕事を経て、フリーとなり、
1983年、雑誌「詩とメルヘン」に掲載した一連の作品で、第9回サンリオ美術賞を受賞。
柔らかく、広がりのある叙情的な絵で、幅広い人気をもつ。
主な作品:
『ごんぎつね』『手ぶくろを買いに』『雲へ』(偕成社)
『おかあさんの目』(あかね書房)ほか多数。