- 谷真介 著
- 204ページ /文庫 並製(ソフトカバー)
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0306-5 /Cコード:C0123
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世界一周の航路が発見されて、冒険に富んだ大航海時代が始まると、キリスト教の宣教師たちも続々と、新しく発見された地に出ていきました。
その中の一人ザビエルがどんなきっかけで、どんなに苦労して日本にやってきたかを語るとともにヨーロッパの心と日本の心の初めての出会いを興味深く記しています。
「あとがき」から──
昭和24年(1949年)の夏のことです。
ザビエルの来日400年を記念して、はるばるイタリアのローマから、ザビエルの遺体の一部がわが国に送られてきました。
ザビエルが最初に上陸した鹿児島をふり出しに、長崎、広島、東京、仙台など各都市をまわり、わが国の多くのキリスト教信者たちに大きな感銘をあたえました。
このときのもようは、新聞にもおおきく報じられましたが、昭和24年というと、ぼくは中学校の2年生でした。
いまにして思えば、ぼくがザビエルの名をはじめて知ったのは、このときだったのです。
その後、学校の授業などを通じて、日本におけるキリスト教の歴史を知っていくうちに、秀吉や家康など、時代の権力者によって虐げられ、殺されていった多くのキリシタンたちのことに、関心をもつようになっていきました。
やがておとなになって、あちこち旅行をするようになりましたが、その地にキリシタンの遺跡や遺物があると、そこへ立ちよって由来ばなしを聞くのをたのしみにしていました。
そしていつか、キリシタンを題材にした作品を書いてみたいと思っていました。
もくじ
ひとつの運命
第1章 神の国への道──
戦乱のなかで
たましいの父・ロヨラ
モンマルトルの誓い
苦難のインド航海
第2章 東洋への布教──
ヤジロウとの出会い
日本布教への決心
ゴアにもどって
“海賊号”で日本へ向かう
第3章 苦難と迫害のなかで―─
鹿児島への第一歩
ザビエルの見た“日本”
鹿児島を追われて
厳しい冬の旅
あれはれた“都”
第4章 永遠の使徒──
坊さんたちとの問答
ザビエル、日本を去る
“奇跡について”
未知の大陸へ
神のみもとへ
その後のザビエル
著者紹介
谷 真介(たに しんすけ)
1935年 東京に生まれる。
日本文芸協会会員。
『台風に生きる─石垣島の先覚者・岩崎卓爾』(偕成社)で昭和51年度厚生省児童福祉文化奨励賞、第3回ジュニア・ノンフィクション・文学賞受賞。
著書:『キリシタン百説百話』(新潮社)
『フランシスコ・ザビエル』,
『ローマへ行った少年使節』,
『キリシタン大名 高山右近』,
『江戸のキリシタン屋敷』(女子パウロ会)。