- アラン・ドゥコー 著 /奈須瑛子 訳
- 384ページ /A5判 上製(ハードカバー)
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0609-7 /Cコード:C0023
アカデミー・フランセーズの鬼才・歴史家ドゥコーが、聖パウロの足跡を追って、ユダヤ、ギリシア、ローマの精神世界を縦横に駆けめぐるユニークな評伝。
はじめは迫害者であったが、イエスの弟子の逮捕に赴く途上、青天のへきれきのように神の光が彼を撃つ。
「イエスは、月足らずで生まれたようなこのわたしにも、現れてくださった。わたしは使徒たちの中では最も小さな者」と卑下しつつも、自分の熱愛がだれにも劣らないものであることを確信するパウロは、偉大な神学者で神秘家であった。同時に戦略家であり、世紀を超えて万人を惹きつけるまったくユニークな人間というほかない。
もくじ
第一章 れっきとした町タルソス
第二章 隅の親石
第三章 ダマスコへの途上で
第四章 イエスを知るための十五日間
第五章 サウロがパウロになった場所
第六章 アナトリアへの挑戦
第七章 割礼のしるし
第八章 エーゲ海のかなた
第九章 コリント
第十章 エフェソでの受難と闘い
第十一章 エルサレムへの道
第十二章 鎖につながれた人
第十三章 パウロとネロ
「パウロ行伝」による聖パウロの殉教
参考文献
章ごとの参考文献
聖パウロの生涯と同時代の出来事
パウロの宣教旅行地図
訳者あとがき
人名索引
地名索引
著者紹介
アラン・ドゥコー(Alain Decaux)
1925年7月、北フランス、リール生まれの歴史家。
1949年に最初の本『ルイ17世』を出して依頼、50冊以上の著書がある。
1951年、ラジオで「歴史の討論」を放送。
その後テレビで「歴史の謎」、「カメラは時代を探査する」など、歴史もののルポルタージュを数多くてがけた。
「リストワール」、「イストリア・マガジーヌ」などの歴史雑誌の編集にもたずさわる。
1979年、アカデミー・フランセーズの会員となり、同年、レジオンドヌール勲章を受けた。
日本語訳された作品に『フランス女性の歴史』(全4巻 大修館書店)
『ナポレオンの母 レティツィアの生涯』(小宮正弘訳 潮出版社)
『パリのオッフェンバック オペレッタの王』(梁木靖弘訳 麦秋社)がある。