- 石飛 仁 著
- 400頁 /A6判 並製(ソフトカバー)
- 聖母の騎士社 発行
- ISBN978-4-88216-385-5 /Cコード:C0116
今や嘘みたいな話でしかないであろう「ゼノ神父」や、「蟻の街のマリア」の理想に燃えた時代があったこと、
その人間らしさ情熱の物語を現代にこそ蘇らせねばなりません。―『聖母の騎士文庫本によせて』より
敗戦後の日本を疾風の如く駆け巡り、復興から取り残された人々に希望と自立への一灯をともし続けた、
ゼノ・ゼブロフスキー、通称「ゼノさん」。
自分の業績について語ることも、記すこともなく逝ってしまった「ゼノさん」の足跡をたどり、膨大な証言を集め、
その全貌に迫ったルポルタージュの傑作が、文庫本になりました。
「蟻の街のマリア」北原怜子さんの導き手ともなった、その純粋無垢な魂と破天荒な愛の足跡が鮮やかに甦ります。
初版発行:2023年5月31日
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もくじ
プロローグ 三十年目のある対面
第1章 ポーランドから来た人
青年ゼノ、コルベ神父との出会い
質素にして激しい労働の日
戦時体制下の異邦人たち
一九四五年八月九日 長崎の原爆被災とゼノさん
第2章 戦災孤児救済に走る
『聖母の騎士園』開設
「まず食べさせなさい」
東京へ出たゼノさん
上野の地下道に通いつづける
第3章 戦災孤児十二万人に「少年の町」を
「少年の町」づくりに奔走
「浮浪児狩り」と子供の反乱
子供たちの心をとらえたゼノさん
第4章 「蟻の街」の人々
「蟻の街」運動との出会い
ゼノさんに導かれた“「蟻の街」のマリア”
上野「葵部落」と「蟻の街」の全国化
「復興」に取り残された人々の自立を助ける
長崎「蟻の街」
第5章 その後のゼノさん
各地に飛ぶ救済活動の記録
「ワタシ、ココロ、ボロナリマシタ」
消えた足跡
エピローグ
聖母の騎士文庫本によせて
主要参考文献
著者紹介
石飛 仁(いしとび じん)
1942年8月生まれ。島根県雲南市三刀屋町出身。
1965年駒澤大学文学部卒。同年劇団「青俳」演出部入団。
1968年「現代人劇場」結成に参加。新劇人帆船青年委員会代表。
1971年ルポライター、翌年より光文社『女性自身』シリーズ人間班専属記者(30年間)となる。
1984年東京東アジア文化交流会代表、戦時花岡事件に取り組む。(演劇社会運動・事実の劇場活動と昭和20年の会を開始)。
2002年よりフリー。社団法人国際善隣教会会員。アリの街実行委員会。
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