- あんばいこう 著
- 173ページ /A5判 上製(ハードカバー)
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0484-0 /Cコード:C0026
重いネフローゼを患っていた少年、拓は、
小学校四年生まではほとんど学校にも行けなかった。
やがて小児科医を目指すが、受験に失敗。
「若い今にしかできないことをしよう。」
親の反対、資金援助の申し出を拒み、
自らの労働で得た二百万円を持って渡米、
まず北米を横断し、ついで南米の縦断を果たした。
三年かけて、彼は二万キロを歩いた。
途中、山形県鳥海山の大規模開発の知らせを父から受ける。
歩きつつ青年は祈った。
「ふるさとの自然が守られますように。」
帰国後、生涯を環境保全のためにささげようと決意し、
まずアメリカの大学でその理論を学ぼうと、
学資稼ぎのために上京、建設現場で働く。
間もなく重さ200キロの鉄骨が青年を直撃、帰らぬ人となった。享年26歳。
幼いころ病院の窓から眺めつづけたふるさとの山、
鳥海山のリゾート開発は、構想から13年、
拓の没後5年を経て、白紙撤回された。
全国学校図書館協議会選定図書
もくじ
1.少年の夢
2.北米を横断する
3.中米へはバスの旅
4.未知の大陸をひとり
5.ビーグル海峡だ!
6.旅のあと
エピローグ
2.北米を横断する
3.中米へはバスの旅
4.未知の大陸をひとり
5.ビーグル海峡だ!
6.旅のあと
エピローグ
著者紹介
あんばい こう[阿倍 甲(あべ はじめ)]
1949年 秋田県湯沢市に生まれる。
秋田大学中退。
1976年 無明舎出版を設立。
以来、経営者・編集者・執筆者をかねている。
主な作品:
『中島のてっちゃ』,『ひとりぼっちの戦争』(無明舎出版)、『力いっぱい地方出版』(晶文舎)、『石井さんちのおコメ』(朝日新聞社)、『なっちゃんの家』(女子パウロ会) 他。
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