- 粕谷甲一 著
- 224ページ /新書判 並製
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0780-3 /Cコード:C0016
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粕谷甲一講話集第七巻。
今は拷問も、迫害もないけれど、棄教に追いやるような風潮は強く、昔と違う形で教会は迫害を受けているのです。この現代の「迫害」にどのように対処したらいいのか。
現代の迫害とは、殉教者とは何かを考える。
殉教者とは超人間的な英雄ではない。
強い人間が殉教して、弱い人間がころぶというのではなく、自分の弱さを知って、まったく自分をあてにせず、神の力に委ねる人です。
──本文より
初版発行:2017年2月5日
もくじ
第一章 迫害と殉教──昔と今―“紀元二千年”と“長崎殉教四百年祭”を前にして
1. “沈黙の碑”への祈り
2. 殉教の本質
3. 殉教四百年祭の問いかけ
4. 迫害の今と昔の違い
第二章 殉教と ころび を越えて──「紀元二〇〇〇年」への希望とマザー・テレサI
1. 長崎でのショッキングな体験
2. 『沈黙』から『深い河』までの遠藤周作の精神史
3. 第一期“同伴者イエス”の時代
4. 第二期“弱い人”から“強い人”へ
5. “フェレイラ”の救いの可能性をめぐって
第三章 殉教と ころび を越えて──「紀元二〇〇〇年」への希望とマザー・テレサII
1. 『深い河』の原点となるもの
2. 孤独な青年の心打たれた一節
3. ケノーシスの神さまとの出会い
4. 全ての宗教の根底にある精神
5. 今の時代に必要な福音のことば
第四章 現代の殉教と少年ルドビコの祈り
1. パウロ三木のいまわの際の説教
2. 人々を教会から遠ざける遠心力の働き
3. 現代の「迫害」にどう対処したらいいか
4. 今なすべき苦行
5. 死はどの瞬間にも起こりうる出来事
第五章 根源の出会い──聖霊の場
1. 根源的な出会いの体験をバネにして
2. 東方の人々の根源的直観力
3. モンゴル人の若い夫婦との忘れがたい出会い
4. 「なぜ人を殺してはいけないか」との質問に
5. “爆睡”を分かち合った友との思い
第六章 日本と日本のカトリックの選択──A少年とX JAPAN hideの葬儀
1. “hide”の葬儀に参列する若者たちの姿
2. 日本社会の全現実に触れる病根
3. 閉塞状態を脱していく道
4. 二つの不幸
5. 生きることへの絶望から解き放たれ
6. 秘跡の力による魂の平安
7. 巨大な映像世界に洗脳された子どもたち
8. 「心の教育」の原点
第七章 出会いのひらめき──コロンビア人母とサマリア女性
1. 異郷と異教の体験の中で
2. 日常の中での神秘体験
3. イエスとサマリア女性との出会い
4. イエスの人格に触れて
5. “人の思い”が“神の思い”を打ち壊す
6. 一人の聖人が世界を変える力となる
第八章 世界宣教と世界教──聖フランシスコ・ザビエルと法王ヨハネ・パウロ二世
はじめに
1. ザビエルに関する二冊の本
2. 聖人とは何か
3. 人類全体に通じる「世界教」の魂
4. 「一枚の織物」に見る信仰のことば
著者紹介
粕谷甲一(かすや こういち)
東京教区司祭。
1923年インド、コルカタ市に生まれる。
1944年受洗。1950年東京カトリック神学院入学。
1951年インスブルックに留学。1957年スイスにて叙階。
1959年帰国。アリの町教会で司牧。
1961年真生会館館長。カトリック学生連盟指導司祭。
1967〜1982年青年海外協力隊勤務。
1995年〜NPO法人「芝の会」理事長。
2011年2月帰天。
粕谷甲一神父『キリスト教とは何か』シリーズ:
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1.復活の秘義をめぐって>
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2.救われるのは誰か>
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3.どこでトランペットは鳴ったか>
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4.神よ あなたも苦しまれるか>
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5.ゆれ動く日本人の心>
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6.死を越えるもの>
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7.殉教ところびを越えて>
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8.新しい霊性を求めて>
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9.混迷の闇を越えて>
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10.どん底こそ希望の起点>