- カルロ・マリア・マルティーニ 著 /今道瑤子 訳
- 200ページ /B6判 並製(ソフトカバー)
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0332-4 /Cコード:C1016
使徒言行録とパウロの手紙をもとに、
使徒の生涯を織りなす光とやみのドラマを浮き彫りにし、追体験させながら、
読者を、哀れみの神、いつくしみの神との新たな出会いに導いてくれます。
「導入」より──
パウロが殉教した場と伝えられているのはローマのトレ・フォンターネで、
門からそこにいたる並木道には、
おのずと人を沈黙に誘うような雰囲気があります。
・・・・・・
ローマにいるころ、私はそこを何度も訪れたことがあります。
とくに霊的やみや混乱に陥ったときに行きました。
そしてマントをはがれ、兵士たちに縛られたパウロが、
その人生の終わりの時をどのように過ごしていたか、想像しようと努めたものです。
・・・・・・
死という、人間がまったくありのままで、
もはや隠しごとの余地のない時を目前にしたパウロにとって、
はたしてどのようなことが価値のある大切なものと思われたのでしょう。
私は、パウロがその生涯の最後の15分間に、
自分の使徒職を回顧して再体験したときのまなざしをもって、
彼の使徒職を映し出しながら、パウロといっしょに霊操をしたらおもしろいだろうと、
一度ならず思ったことがあります。
門からそこにいたる並木道には、
おのずと人を沈黙に誘うような雰囲気があります。
・・・・・・
ローマにいるころ、私はそこを何度も訪れたことがあります。
とくに霊的やみや混乱に陥ったときに行きました。
そしてマントをはがれ、兵士たちに縛られたパウロが、
その人生の終わりの時をどのように過ごしていたか、想像しようと努めたものです。
・・・・・・
死という、人間がまったくありのままで、
もはや隠しごとの余地のない時を目前にしたパウロにとって、
はたしてどのようなことが価値のある大切なものと思われたのでしょう。
私は、パウロがその生涯の最後の15分間に、
自分の使徒職を回顧して再体験したときのまなざしをもって、
彼の使徒職を映し出しながら、パウロといっしょに霊操をしたらおもしろいだろうと、
一度ならず思ったことがあります。
もくじ
導入
ダマスコの途上で,イエスを知ること
人間パウロのやみ
回心と幻滅,司牧の観点からの糾明
回心と断絶
パウロの変容
パウロの受難とキリストの受難
神はあわれみである
ダマスコの途上で,イエスを知ること
人間パウロのやみ
回心と幻滅,司牧の観点からの糾明
回心と断絶
パウロの変容
パウロの受難とキリストの受難
神はあわれみである
著者紹介
カルロ・マリア・マルティーニ(Carlo Maria Martini)
1927年イタリアのトリノ市生まれ。
1944年イエズス会に入会。
ローマ教皇庁立聖書研究所において聖書学を学び、聖書博士号を取得。
新約聖書学の権威。同校の聖書研究部教授・所長をつとめ、グレゴリアナ大学の総長に就任。
1979年ミラノ教区の大司教。
1983年 枢機卿に任命。
主な邦訳著書:
『私はどのように 神を見いだしたか』,『ヨブ記の黙想』,『人びとと共に歩むマリア』,『コミュニケーションについての書』,『開け!EFFATHA』,『だれが私に触れたのか』(女子パウロ会)。
──女子パウロ会公式サイトLaudateより──
→キリスト教マメ知識「トレ・フォンターネ」(使徒聖パウロ殉教の地)
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