小鳥の歌　東洋の愛と知恵

• アントニー・デ・メロ 著　／谷口 正子 訳


• 270ページ　／四六判　上製（ハードカバー）


• 女子パウロ会 発行


• ISBN978-4-7896-0191-7　／Cコード：C1098

東洋各地に伝わる愛と知恵の教えは、
西洋の論理よりもはるかに深く直感に満ちています。
濃縮された 123 の小さな知恵の言葉は、明日への行動と泉となるでしょう。

「訳者あとがき」より──
……教師であり、親でもあるわたくしは、訳しながらまず、
息子や、身近な学生たちの一人ひとりを、
次に、新聞紙上を絶えずにぎわしている若い人たちのことを
思い浮かべざるをえませんでした。
＜落ちこぼれ＞のレッテルや、登校拒否、
校内・家庭内暴力の渦中で苦しむ子供たちのことを、
もしこの本のなかにあるように、それぞれにかけがえのない
＜あなた自身の果物を食べなさい＞と勧めてくれたり、
＜変わってはいけない……ありのままの君がすきなんだよ＞と
励ましてくれる大人たちがもっともっと増えたとしたら……と。
でもこの本はまた、たいへん恐ろしい本でもあります。
矢のように、思うそばから著者のことばがたちまち追いかけてきます。
＜これらの話の一つひとつは、他のだれでもない、あなたのためなのです＞と。
そして私は恥ずかしくなります。
ひとのことよりも、まず第一に
＜自分を変え＞なければいけなかったのです。

初版発行：1985年1月25日

もくじ

著者紹介

著者：アントニー・デ・メロ（Anthony de Mello）
インド、ムンバイに生まれる。
イエズス会司祭。
インド、ブーナ市で霊性研究所SADHANAを主宰し、各修道会の修練長、霊的指導者を対象に心理療法を加味した独自な方法により祈りのセミナーなどを中心に活躍。
1987年　ニューヨークで客死。


訳者：谷口正子（たにぐち　まさこ）
1963年　早稲田大学大学院博士課程修了。
1969年〜1974年まで　パリ大学留学（パリ・ソルボンヌ大学博士）。
元、共立大学国際文化学部教授。
専攻は現代フランス文学。

著書：
『ポエティック探索』（国文社）、『哀しい土器』（詩集、詩学社）ほか。
『フランス詩の森−神を探した詩人たち』（国書刊行会）。

訳書：
ピエール・ジャン・ジューヴ『夢とエロスの構造』（国文社）、トム・ビショップ『ニューヨークのフランス知識人たち』（読売新聞社）、ブロ・ラバレール『マルグリット・デュラス』（国文社）ほか。